2018年11月21日
慶應義塾大学SFC研究所
アドバンスド・パブリッシング・ラボ
漫画は日本を代表するエンターテインメントであり、アニメーションやゲームを始めとする広範なコンテンツ産業の源泉ともなっています。国内はもとより、アジア・欧米ほか諸外国においても多数のファンを獲得し、いわゆるクールジャパンの中心的存在です。とりわけ電子出版の普及により、国内外を問わず、時差なく読者が閲覧することが可能になりました。また、海外にも多くのクリエーターが生まれつつあります。
こうしたなか海賊版サイトの存在が、コンテンツ創出のエコシステムにとって大きな脅威となったことは記憶に新しいところです。
慶應義塾大学SFC研究所アドバンスド・パブリッシング・ラボ(以下、APL)は、インターネット時代の出版の未来を考えるためのラボとして発足しました。優れたエンターテインメント・コンテンツである漫画のさらなる発展と国際競争力を高めるために、APL参加理事社とともに以下のような取り組みを開始することに合意しました。
- 国内外における流通基盤の整備・発展に関する研究
- 電子出版の一層の普及における技術的基盤の整備・発展に関する研究
- 国内外における漫画クリエーターの創作環境整備に関する研究
- 違法配信サイトに対する、技術的、法的、ビジネス的対抗策に関する研究
これらの取り組みについて私たちは、通信事業者の方々とも連携し、違法な海賊版サイトへの対策をはじめ、漫画文化のさらなる発展に寄与する所存です。
APL代表・理事長 村井 純
<APL参加理事社>
株式会社KADOKAWA
株式会社講談社
株式会社集英社
株式会社小学館
株式会社出版デジタル機構
※APLとは
Advanced Publishing Laboratory(略称APL)は大手出版4社と出版デジタル機構がW3C(Web技術の標準化を推進する組織)の東アジアホストである慶應大学SFC研究所と共同で設置した出版の未来を考える研究団体です。
電子書籍の世界的デファクトスタンダードであるEPUBの日本語組版対応、電子書籍のアクセシビリティ、マンガ・雑誌など固定レイアウト電子書籍の未来など、W3Cに協力しつつ様々な研究を行っています。また、APLはSFCと共同で寄付講座「出版の未来」と「マンガ」を開講しています。
■本件に関するお問い合わせ先:[email protected]
Advanced Publishing Lab. 広報担当